夏至 ~二十四節気 季節のたより

夏至(2015年6月22日~7月6日)

 

夏至は一年二十四節気の中の第十番目の節気であり、夏季の第四番目の節気にもあたります。太陽黄経が90°になったときを夏至といい、毎年6月20日前後から7月7日前後までです。

 

至とは、極まることであり、到達することでもあります。夏至のこの日から年間で最も暑い季節に入り、即ち炎暑の夏季が本当に到来する頃なので「夏至」と言うのです。

夏至は、地球の北半球では日照時間が最も長くなり、即ち昼の時間が最も長く、夜の時間が最も短い一日です。一年の内で陽気が最も旺盛な頃で、同時に陰気が生まれ始める頃でもあります。この日から陰性を好む生物が現れ始め、陽性の生き物が衰退し始めます。例えば、昔の人は、「夏至三候に分つ、一候鹿の角を解(お)つ、二候蝉始めて鳴く、三候半夏(はんげ=生薬の一種)生ず」と言ったのもこの事を言ったのです。夏至の頃は、盛んな陽気が上から覆いかぶさるようになり、陰気がその下で生まれ始める「陰陽生死を争う」頃であるといわれ、一年の内で陰陽の気が転換する要(かなめ)となる時節なので、歴代の天文学者、農業学者、養生学者は皆この時節を重視しました。

人体の五臓の機能は、四季、五行、陰陽の変化により変わり、夏至は人体の心臓の機能が最も旺盛になり、人体の気血の流れもとても良くなり、汗の量も増え、陽気が充足して体外に浮いてきて、様々な機能の働きが増強し、精力が旺盛になります。私達が、この節気と臓腑の微妙な関係を捉えて夏至の導引を行うことは、心臓の機能の調和を図る助けにもなるのです。

丹医(丹道医学)の理論では、手と上肢の多くは心に属するので、敏捷でつかみ取る能力に優れ、五行では火に属すると考えます。足と下肢の多くは腎に属し、腎は骨と力を主(つかさ)どるので、足腰は強健で歩いたり立ったりする能力に優れ、五行では水に属すると考えます。正常な状況では心火が上から下の腎水を煦(あたため)るので、腎水は寒(かん)にならず、また腎水が上の心火を制約するので心火は亢進しないのです。これが「心腎相交」なのです。夏至の導引術は、手で足を握り、屈伸の争力(相抗う力)を使うことによって心腎相交、水火既済、調心補腎の助けるになるのです。

張明亮著『二十四節気導引養生法――中国の時間と智慧』(人民衛生出版社)より

このような考え方から、夏至には「手足争力式」という導引術を勧めています。

以下のサイトをご覧ください。

http://mp.weixin.qq.com/s?__biz=MzA4OTAyMDcyMg==&mid=207689986&idx=1&sn=48d4e0f1e01fe2ea46a01d57a88a29b0&scene=1&from=groupmessage&isappinstalled=0#rd

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