小満 ~二十四節気 季節のたより

小満(2015年5月21日~6月5日)

小満は一年二十四節気の中の第八番目の節気であり、夏季の第二番目の節気にもあたります。太陽黄経が60°になったときを小満といい、毎年5月20前後から6月5日前後までです。

昔の人は、「小満者、物致於此小得盈満(小満は、物此に致せば小盈満(しょうえいまん)を得る)と言い、この時期北方では麦類など夏に熟する作物の穂がふくれ始めます。しかしまだ成熟しておらず、乳熟期(殻の内部に乳液状のデンプンが溜まり始めて固まるまでの時期)の後期に相当するので、この時期が小満と呼ばれるのです。(盈満=物事が満ち溢れること)

小満の頃は、自然界の陽気が次第に旺盛になり始めます。もしその勢いに乗って人体の心陽の気を昇らせることができれば、迅速に効果を得ることができます。この時、もし人体の心陽が不振であれば、気虚血損(気血両虚)、或いは情緒激高、疲労、受寒等、気滞瘀の状況を生じさせてしまいます。それは、心と小腸が表裏を成しているので、心血の流れが阻害され滞れば、よく肩や背中に痛みが出るだけでなく、小腸の消化吸収の機能にも影響するのです。よって小満の導引術の練習は、手の少陰心経、手の厥陰心包経、手の太陽小腸経、手の少陽三焦経などの経脈の流れを利するだけでなく、陰陽経の偏り(盛或いは衰)の弊害を取り除くことができるのです。

張明亮著『二十四節気導引養生法――中国の時間と智慧』(人民衛生出版社)より

このような考え方から、小満には、「単臂托挙式」という導引術を勧めています。

以下のサイトをご覧ください。

http://mp.weixin.qq.com/s?__biz=MzA4OTAyMDcyMg==&mid=206438356&idx=2&sn=4b3f403829109f34237e6e33190c3648&scene=2&from=timeline&isappinstalled=0#rd

(最終行左の「读阅原文」をクリックすると動画を見ることができます)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です